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Maya - Movie
Set Driven Key
Rand Surfaces
Frame Particle
Color Composite
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蝶のアニメーションです。
サンプルデータをこちらからダウンロードできます。

1.モデルを準備する
モデルは、羽が4枚独立して動きます、足や、触覚は動かなくてもほとんど確認できないので、気にしません。

こだわる人は動かしても良いと思います。触覚はJiggleデフォーマやソフトボディ、足はスケルトンを入れてのIKかFKかSet Driven Key(以下SDK)で制御してみても良いと思います。

このモデルでは羽の形はテクスチャでマスクを作っています。
羽はモデリングしてしまってもかまいません。

このモデルを作った当時は、Mayaを使い始めて1ヶ月位で、テクスチャのUVの作成やプロジェクションマップの知識が無かった為マスク処理を使いました。
2.モデルの親子化をする
ポイントは、親のロケーター(oya)モデルオブジェクト(Butterfly)以外に制御用のロケーターをペアレントしておきます。この制御用ロケーター(seigyo)のYの回転にSDKを使い4枚の羽(Rhane1、Rhane2、Lhane1、Lhane2)を動かします。

oya = モデルをグループ化する際のロケーター最終的にはこの oya をパスアニメーションにする。

seigyo = アニメーション制御用のロケーター。このロケーターの Rotate にSDKを仕込む。

Butterfly = 蝶のオブジェクト。羽はそれぞれロケーターを親として回転位置を決めておく。
3.SDKを仕込む
特に複雑な設定はありません。正確に設定します。
SDKの設定は前のページを参照してしてください。

ロケーターが0度の時羽は、閉じた状態(図1)。

ロケーターが180度の時は、開いた状態(図2)。

ロケーターが360度の時は、閉じた状態(図3)。
この時、羽の角度は図1と同じ角度にしてください。

SDKの設定ができたら、動きをテストしてみてください。
ロケーターの回転で羽が動きます。
4.アニメーションカーブの設定
アニメーションは、seigyoロケーターのY回転で行います。
SDKの設定では0度から360度で設定していますが、アニメーションは見た目なので、完全に開いた状態や閉じた状態でのアニメーションは不自然に感じたので、若干抑えた設定にしました。ただし最初から、この角度でSDKを設定してしまうと、蝶がとまっている時のアニメーションで羽が閉じないという事があるので、設定はぎりぎりの所まで設定しておきます。
5.アニメーションカーブのサイクル
同じ動きを繰り返す時使えるのが、アニメーションカーブのサイクルです。
サイクルの方法はマニュアルを参考にしてください。

図ではPost InfinityをOscillateに設定してあります。
6.動きの確認
レンダリングして動きを確認します。
少し硬い感じですが、パスに乗せればそれほど変ではありません。
しかしこの蝶をパスに乗せただけでは、あまりにまっすぐ動いてしまい、リアリティを感じませんでした、そこでSDKをさらに使って動きのリアリティを追求します。


ムービーを確認する


7.動きを追加する
アニメーションを確認して、足らないと感じたのは、蝶がその場で羽を動かしているだけだからです。
動きをするということは、反動で他の部分が動くということです。その部分のアニメーションを付けていかないと動きは良くなりません。
そこで、蝶がはばたいた時に上下の動きを付けようと思います。この動きは、パスカーブでつけることも可能ですが、はばたきのタイミングとずれて上下しては意味が無いのではばたきと同じくseigyoロケーターに設定します。

まず親子化の階層を一部変更します。ugokiロケーターをButterflyの親として追加して、SDKで上下の動きを追加します。

seigyoロケーターが0度の時は、Yが0。

seigyoロケーターが180度の時は、Yが0.6。

seigyoロケーターが360度の時は、Yが0。
になるように設定します。
Yの数値は、オブジェクトのスケールによって変わるのでそれぞれ動きを確認してつけてください。
8.動きの確認
レンダリングして動きを確認します。
この動きをつけると、全く移動していなくても、飛んでいるように見えると思います。
これで蝶をパスアニメーションするだけで、アニメーションは完成します。


ムービーを確認する


とても単純な動きの組み合わせですが、効果的に使うことで、アニメーションの省略を実現しています。
あとは蝶の飛ぶ軌道と、はばたくタイミングをつけるだけで完成です。
レンダリング時にモーションブラーなどを付けるのも効果的です。

SDKを使うポイントは、アニメーションを整理することです。
羽はどう動くか、羽が動いたことで、その他の部分はどのように影響されるかなどです。
その法則を見つけ出せた時はSDKを使いましょう。
行き当たりばったりでは、結局SDKを外す事になり無駄な作業になります。
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